猫アリーナ Bunkamura 「国立トレチャコフ美術館展 忘れえぬロシア 2」
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前回の「国立トレチャコフ美術館展 忘れえぬロシア 1」の続きです。
39番 イワン・クラムスコイ「忘れえぬ女」1883年
展覧会のポスターにもなっている作品です。
毛皮のコートを着た若い女性が馬車の上からこちらを見ています。
その表情は謎めいていますが、何か意思的なものがあります。
背景は薄く描かれ、女性の姿を際立たせています。
レーピンの「秋の花束」でもそうですが、人物の瞼のやや厚いところに、ロシアを感じます。
ネオンの魚は何ですか
46番 ワシーリー・ポレーノフ「モスクワの中庭」1877年
窓から眺めた、明るい日の光の中の裏庭とモスクワの町並みが描かれています。
他にも、暗い所から急に日なたに出た時のような、まぶしいほど明るい絵が
何点もありました。
日光の明るさを強調するのはロシア絵画の特徴の一つのようです。
犬をクリップする方法について
47番 イリヤ・レーピン「レーピン夫人と子供たち「あぜ道にて」」1879年
夫人と小さな子供たちが田舎の道を歩いているという、モネやルノワールにも
同じ題材の絵のある、印象派風の作品です。
モネやルノワールの場合は、手馴れた感じの早描きですが、こちらは正面から
しっかり描いています。
レーピンといえば、「ヴォルガの舟曳き」のような社会派リアリズムだと
思っていましたが、このような柔らかい作品もあるとは知りませんでした。
56番 レーピン「秋の花束」1892年
花束を持って秋の野に立つ娘さんを愛情を込めて描いています。
1879年の作品に比べると、娘さんも大きくなっていま� �。
黒パグは、長い脚を持っています
54番 イワン・シーシキン「ペテルホフのモルドヴィノワ伯爵夫人の庭で」1891年
木々の真っ直ぐに伸びた森の中に老人が一人、立っています。
観る人は、老人を通じて、森の深い静けさを感じ取ります。
66番 コンスタンチン・コローヴィン「ヤルタのカフェ」1905年
屋外のカフェをあっさりした色調で描いた、印象派風の作品で、しゃれた雰囲気があります。
75番 コローヴィン「ジナイーダ・ペルツェワの肖像」1921年
会場の最後に展示されていて、一番新しい作品です。
粗いタッチと強い色彩による若い女性像で、長い首と白い服が印象的です。
コローヴィンには都会的なセンスがあり、デフォルメされた大胆な描き方は
キース・ヴァン・ドンゲンのようです。
ロシア絵画という枠の要らない画家に思えます。
ロシア絵画というと、社会派リアリズムと思っていましたが、それに留まらない
広がりのあることが分かる、とても興味深い展覧会でした。
展覧会のホームページです。
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